ふるさと納税制度について触れる機会がありました。端的に説明すると実質的な負担は手数料の2,000円のみで1万円以上の返礼品がもらえるお得な制度です。
制度については前から知っていましたが私はやろうとは思いません。どこかの自治体が寄付金をもらえる分、別の自治体の税収が減ってふるさと納税した人が漁夫の利を得る制度であり、みっともないと思うからです。
何がみっともないかというと出資と違って名ばかりの寄付、つまり納税する人が何のリスクも取っていない点です。
寄付する人が悪いわけではなくこんな意義のない制度を作った行政に問題があります。
自分の故郷を離れた場所で働いてる人がまじめに故郷への恩返しを考えて寄付(納税)するケースもあるのでしょうが大半が返礼品目的のはずです。
これは明らかに寄付ではなく、納税者に媚び売って返礼品を用意する自治体同士のゼロサム型のマネーゲームです。
ゼロサム型のマネーゲームなら自己責任でやるFXや競馬などの合法ギャンブルの方がはるかに潔いと思います。
少しでも多くの財源を確保したい自治体と消費者のニーズにマッチした制度だとは思いますが、如何せん美しくありません。
そういう自分も、もし空からお札が降ってきたら喜んで拾い集めてしまい欲には勝てないだろうと想像しますが…。
消費が美徳の人間がこぞって石を投げつけるから、金にもならない絵を描いた絵描きは筆をへし折られて見栄っ張りで満員の電車が走る高架下で暮らしている。
社会風刺の歌詞で有名なamazarashiの歌が頭に過りました。
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