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考慮時間

渡辺名人への挑戦で藤井聡太の七冠達成が現実味を帯びて来ました。

羽生さんが七冠制覇を成し遂げたとき、記録係の人が目の前で全冠制覇が成し遂げられたことについて「誰も止められなかったことに怒りを感じた」という内容の記事を昔何かの雑誌で読んだことを思い出しました。


羽生さんの時とは時代が変わってAIに聞けば答えを示してくれるようになりましたが、強い人の指し手を見るたびにどうしてそんな手が思い浮かぶのか?と驚く事があるのは昔から変わりません。感性の違いを感じたときに人の将棋を観ていて楽しいなと思うことがあります。


昔教え子の一人が大事な対局で負けてしまった時に私は本心からこんな風に伝えたことがありました。

「大事だと思っている対局もそれは大会名や環境、持ち時間が少し違うだけでやっていることは普段の将棋と何ら変わらない」


自分が藤井聡太の立場ほど強かったら多分自分が何のため将棋をやっているか答えのない問いについて考え、自問自答してそれなりに悩んでしまうのではないかと思いました。


社会が将棋に価値を見出し続けてくれたらよいなと思います。


令和5年も富山駅での将棋イベントの開催が決まりました。

10/9(月・祝)「神無月戦」、ゲスト棋士は今泉健司プロです。


お祭りは準備が楽しいとよく言われますが、本当にその通りですね。

秋までしばらくは楽しい考慮時間が続きそうです。


詳細なアナウンスはまだまだ先ですが、どうぞよろしくお願いいたします。

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