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本気のインセンティブ

  • 講師
  • 2019年7月25日
  • 読了時間: 2分

賭け将棋のことを俗に「真剣」と言います。

1円でもお金を賭けて対局することは違法行為ですが、私の知る限りプロや奨励会有段者の研究会でお金を賭けないという話は実はあまり聞いたことがありません。


賭け事が禁止されている法的な理由としては端的に言うと「射幸心を煽り公序良俗に反するため」ということです。

わかりやすく言うと、

「運に頼って楽にお金を稼ぎたいという気持ちを煽ることでまじめに働く意欲をなくす人が出てくるのは社会にとって良くないから」

ということですが上記将棋の例は少し意味が違います。


対局を手段として相手から財を奪うことではなく、たとえ練習であっても互いに手を抜かないことの「保証」という意味合いがあります。

文字通り「真剣」に対局することへの約束のようなものです。

ただ、厳密なことを言うと例えば同じ1000円でも人によって失う痛みが違うのでそこは全く同じ保証ではないですが。


将棋倶楽部24をやったことのある方はレートが何点下までの相手なら対局を受けるでしょうか?

レート増減の問題ではなく、自分よりどれくらいまで棋力が下の人間との対局なら自分にとって意味のある対局かという点で。


仮に自分より1点でもレートの低い人との対局は拒否するという人が居たとして、皆が同じ考えであったとするならば対局可能な組み合わせは同じレートの人達だけに限られてしまいます。

現実の対局でも棋力の向上という点において自身より明らかに棋力の劣る人間との対局に意味はありません。


棋力の差が小さかったとしても上位者からみて本気を出すインセンティブは勝つことで得られるもの、負けることで失うものがないと働かないものだと思います。

それは物品、金銭、名誉、プライドなど人によってさまざまです。

そしてそんな細かい事を言っていたら相手が選べなくなるのですが、強い相手が周りに少なくなるといずれ誰しも行き当たる問題でもあります。


スポンサーがいない練習レベルの状況下で本気になるインセンティブを発生させるために少額のお金を賭けることを私は悪いことだとは思いませんが、違法なので原則できませんね…汗。


ですが、合法的にそれを解決して上位者・下位者が練習でも本気になれるインセンティブの働くシステムを考えました。

体裁が整ったらいずれ紹介できればと思います。

 
 
 

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